よいちろ日記

忘れないようにメモ。

後半からぐっと具体的になる「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか? 」。

前半はプラットフォームとは何かという説明に割かれていてSNSとは何かを丁寧に解説するので真新しいことはなかったが、後半から著者が直接体験したことからの引用となっていて、インサイトが溢れてきて面白い。解釈しながら自分用にメモしたので、本意とは少しずれているかもしれない。全体の要旨としては、欧米型のプラットフォームは、「人間をより人間活動に集中させる」というビジョンを持っていて、日本が独自である程度発達させている「コミュニケーション消費」と結びつけて、プラットフォームビジネスにおける次なる打ち手を提示している。
  • (特にITサービスの)プラットフォームは、膨大なユーザーとその行動データを抱えており、人間の生活に大きく影響を与える。
    • (まあその通り。データを如何に活かすかが大事だと思うけれど、そこにフォーカスされていないのはちょっと消化不良。)
    • Facebookは中国の人口を超えており、既存の枠組みのプラットフォームを超えてくる可能性がある。
  • プラットフォームを理解するうえで大事なことは、共有価値観。(プラットフォームを運営する企業が目指す提供価値。)
    • 現在存在する大きなプラットフォームに共通するのは、「人間の人間らしいコミュニケーション」をサポートするということ。
    • Googleは機械に人間がやるべきではないことをやらせ、人間は人間らしい生活を楽しむことに勤しむ。
    • Appleは機械が人間の可能性を引き出すことで、その人らしい人生(物語、情熱=ヴァース)を歩むことをサポートする。
    • Facebookは人間関係をつなげるOSとしての立場を目指す。弱いつながりをVRでもう少しだけ強固にしていくのであろう。
  • 3Dプリンタ、カーンアカデミー、airbnbが面白いよね。
    • オンデマンドで個人最適化されたものが手に入る。
    • インターネットで無料の教育が可能。さらに教え合い(pay it forward)がプラットフォーム上で作用することで、規模の拡大が望める。
    • シェアリングエコノミーによって、ユーザーがユーザーに合わせて特別な体験を提供する事が可能になる。CtoCの安全性を担保しているのがFacebookである点も注目するべき。
  • Googleの登場によって、問題解決ではなく、問題設定や問題解決実施に価値がシフトしてくる。
    • 「XXX 解決方法」でググれば大抵のことはヒットする。
  • 日本型のプラットフォームに着目する。「iモード」「リクルート」「楽天」(「mixi」「LINE」)
    • リクルートの強みは、人生の岐路に対する情報提供に着目すること、新語を根付かせる編集力、関連事業に広めていく営業力にある。
  • 結婚というライフイベントに、情報一覧性をもたらし、結婚式のみならず、引き出物、二次会、結婚旅行まで面倒をみるようにした、ゼクシィ。
    • まずはユーザーと式場ラインナップをバランス良く増やす。
    • バランス良くユーザーもラインナップも増えてきたら、幅を出すために、関連事業まで提案しだす。
    • そのようにしてユーザーが増え続けると、お金のないユーザーも取らざるをえないため、提供サービスの質を下げ、単価を下げる方向に行ってしまいがち。
    • だが、その単価が下がらないように、関連事業をまとめたパッケージングをうまく作り上げるコンサルを派遣して、スケールさせつつも質を担保する。
    • それができるのも、紙面をコントロールしている編集とガッツリ連携しているため。パッケージングまでやってくれるのでリクルートに広告を出す小売がリピートしてくれる。
    • あれも良い、これも良い、と幸せの森状態で悩んでもらうことがゼクシィのコアコンセプトで、これがこれから重要になると考えている「コミュニケーション消費」
  • iモードはコンテンツプロバイダーを大切にして、供給過多になって過当競争が起きないようにした。(芸能界みたいに。)
    • 新機能を使ったプロバイダーは、リスクに見合った利益還元(露出増加など)をするなど、コンテンツプロバイダーとユーザー双方が参加しやすい工夫をしている。
    • 具体的には、新機能を使ったアプリは上部露出かつプロバイダー数を限定し、ユーザーが増えてきた時点でランキング形式にしてプロバイダー全体に開放したりなど。
    • iモードという造語は、インターネットなんか怖いというユーザーを取り込むためのリクルートイズム。
    • 着メロをダウンロードするときに必要な情報を最低限に減らし、「これを設定しますか?」とするようなちょっとした工夫を積み重ね、市場を形成していった。
  • 楽天は、各店舗の担当者を集めて、運用方針を教育(Shopping is Entertainment.と標榜、ながら買いを助長する。)。
    • 店舗間で、仲間意識をもたせ、お互いの戦略を熟知させた上で、パイを食い合わないように、種類の多い売れ筋商品で自然と棲みわけされるようにしている。
      • ゴルフクラブやワインなど。
  • 「コミュニケーション消費」とは何か。
    • mixiのラダー設計によってROM専を情報発信者に変える方法が足跡機能。
      • (LINEの既読機能をメッセンジャーアプリが取り入れてる理由がわかった。(アクティビティが上がるんだと思う。))
      • 足跡だけ残して(既読しておいて)スルーできない、からコメント(返信)するという心理。
    • コミュニティのバッジ表示機能があることで、自分をうまく表現することが可能になった。
      • 文章で書くのは難しくても、参加コミュで自分がどういう人間かを間接的に表現することは比較的容易。
    • その美しいラダーを崩してしまったのがボイス。
      • 短文を投稿できると、日記という長文コンテンツを書いていた人たちが気軽に短文を書き出し、ユーザー滞留時間が短くなる。
  • 共通して大切なのはプラットフォームの力学が誰によってどういう過程で生み出されるかをしっかり理解し、理想形に持ってくには誰にどういう気持ちで動いてもらい、結果何が生まれるかを設計しておくこと。
    • 過去から学ぶことも多く、ここにあがっている実例を詳細に検証しておくことが活きることもあると思う。
  • AKB48のファンコミュニティの盛り上がりやニコニコ動画のタグやLINEのスタンプを見ていると、すべてを語らない、あえて隠喩するという手法でのコミュニケーションが現代社会において発達してきているように思える。
    • これはアジア圏特有ではなく、Snapchatなどを見ていてもそういったハイコンテクストで会話するような傾向があるように思える。
  • プラットフォームは現代社会において、帰属や承認を満たしており、次は自分にしかできないコミュニケーションを通じた、他者を幸せにすることで自己実現をしようとする段階に入るのではないかと考えられる。
  • 人間活動させるプラットフォームが世界を包み込んだとき、そこに内在する1コンテンツプロバイダーなのか内包されるプラットフォームかはわからないけど、細かなニュアンスを扱うコミュニケーションや人間活動をより増強させるようなものが生まれれば勝機が見え、単一民族で阿吽のコミュニケーションばかりしてきたが故にその辺のスキルは発達してるアジア圏はそこに強みあるんじゃないのというまとめ。