よいちろ日記

忘れないようにメモ。

「問題解決プロフェッショナル」で足腰を鍛える。

教科書的な雰囲気があって、面白かった。頭の中が整理される感じ。
新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

 

 

考えるときの基本態度

ゼロベース思考

  • 外の人間から見ると、さほど重要でなくみえたり、当たり前に見えたり、そう信じてやっていることを、今一度、どうしてそうなっているか?どうやったらそれを良い方向に変えることができるか、ということを考えること。
  • 今あるアセット、状況を整理して、なにをどうやって活用して、どこをどう変えれば、事態が好転するかを考えること。もちろん、そこには今伸びている新しい市場に関する知識もあったほうがよく、例えば、XX市場が消費者の行動とともに拡大しそうだが、そこにうまくフィットして差別化するために自社の技術が使えないか、というような発想の起点を作ることができる。
  • あらゆることは変更可能、打破可能、破壊可能と考えて動くこと。じゃないと何も始まらない。必ず解決策はあるという前提で考える。
  • それも、じゃあどうして今変えにくい状況になっているの?とか、打破しにくいの?とかボトルネックを考えていくことが、はじまりのはじまり。
  • で、その思考をするときのコツとして、顧客に対して最大の価値を提供するにはどうしたらいいかを徹底的に考える事。
  • 特段、アートのように、ゼロから奇跡的な打ち手を考える必要などなく、今の枠組み、しがらみ、事情などを一度無視して、顧客に最高の価値を提供するにはなにをどうやって提供すればいいかを考え、そこに出現する課題を紐解いて行けばいい。
  • ZARAドトール、ドミノピザ、のゼロベース思考の例が書かれているが、まさに「ばかなる」と重なる。
    • これらの共通点として「なぜXXなのか」「XXなのが当たり前」という現状をどうにかして打破できないか。
    • 業界常識的に、ZZという構造があるからXXを打破できないんだとしたら、ZZという構造をそもそもYYに換えてしまったらトータルで顧客に提供できる価値が最大化するんじゃないか。という思考。
    • 特に、既得権益を得ていた企業が、規制緩和がきっかけでベンチャー企業にひっくり返されてしまうのは、規制の枠ありきでビジネスしているからで、その枠がなくなったとしたらもっと顧客に価値を提供できるのに、と日頃から考えていないことのしっぺ返しなのかもしれない。
※「ばかなる」
「バカな」と「なるほど」

「バカな」と「なるほど」

 

仮説思考

  • アクションに移せる結論を、思考段階に関わらず常に持っていること。
    • 1つのアクションは100の論評に勝る。
    • まずは現実世界を変えるための行動指針を示すこと。それが大まかな方針でも良いのである。
  • どの時点でもアクションに繋がる結論を持っていることが前提だが、その上で、背後のロジックを考えること。
    • ベースからロジックを積み上げていくことも時には必要だが、まずは大きく方向づけたアクションがどうして良いかというのを、逆方向へ紐解いていく。
    • おそらくXXがZZになっていて、YYはうまく行っていないと考えられるので、こうした方がいい、というのを出したあとに、本当にそうなの?とか、あやふやになっている部分を考え直して、結論に反映させていくという方式を取ったほうが、全体像を把握しやすくて良い。議論が今どこにいるかがわかりやすいので、些末なことに時間を使わなくてすむ。
  • 完璧など無いので、今考えられる最善のベターな策を実行に移すこと。
    • 実行していくうちに、より精度が高く、改善実施にストレートに有用な情報が入ってくるため。
    • これは日常生活でも実感できるもので、実際に行動してみたり、商品を買ってみたりして、必要な情報が何かわかるとか、比べてみて、どのスペックをみたら、どの店に行ったら、よりコスパの良い家電を手に入れられるかが、実感をともなってわかってくるというものに近い。
  • インプットは、アウトプットに必要な分を過不足なく持っているのが最高の状態。というのも、なにかを良くすることに繋がる、いままで世の中に存在していなかった情報=アウトプットはすべての正義だからというスタンスだからである。
    • 完璧なインプットが100%だとすると、大体60%くらいのインプットで一回目の方向付けができるのが通例で、まずは右か左かという大まかな方向を早い段階で見定められるかどうかが、その先の情報収集を更に効率よくするという点で重要。
  • とにかく、ビジネスにおいて、無駄な情報収集ほど悪なものはない。
 

基本技術

MECE

  • 経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどこにどういう配分で偏らせるかが戦略の意義。ということは、その効率が良ければ良いほど、勘所が的確であればあるほど、勝ち(競合との差別化、優位性向上)につながる。
  • 他にも原因がないだろうか、解決策がダブってないか、と誰でも考えていることを意識的に行うこと。
  • 市場、消費者、自社、競合の動きを把握する。ニーズをもれなく正確に把握する。なんか当たり前だけど難しい。
  • 一番見落としがちなのは、市場の動向だが、市場は結局消費者が支配している。
  • その他、という項目を予め組み込んでおかないと、知らない、ということで漏れてしまう要素が出て来る。
  • もれが発生することで、本当はクリティカルな原因を見落としてしまう可能性がある。
    • 大きな枠組み、いま考えている枠の外の世界を想像する。
  • 解決策にダブりがでてくることで、一石二鳥という場合もあるが、効率を落とす可能性がある。どこがダブっていて、どこがダブっていないかを考えて動く必要がある。
  • 自社の強み(忘れがち)弱み、競合の強み弱みを、フェーズ、セグメント別で考える。顧客に対して、市場に対して、チャネルに対して、自社他社の強み弱みを考えるという具合。
  • マーケティングの4P。Product,Price,Place,Promotion,else。は考える切り口をMECEにしたカンペのようなもの。
  • りんごの陳列棚にアップルパイのシートを置くと、陳列棚のダブリという側面からだと、効果的ではないかもしれないが、りんごをそのまま食べるときより多くのりんごが売れる可能性を喚起しているので、効果的なダブりだとも言える。ダブリが常に悪いわけではなく、ダブリによって何が得られるのか、という部分を考える必要がある。

ロジックツリー

  • 物事を考えるときに、因果関係を丸で囲って、矢印を付けるあれ。それがロジックツリー。
  • 図示することが大事。図示は、脳が曖昧で忘れやすいという性格を補う。事象の相互関係整理と洗い出しに役立つ。思考と違って、ふわふわと消えないから。
  • 一旦書き出すと「他にはないか?」「これはなぜ起こったか?」に脳のRAMが使えるようになるから。
  • 問題の裏返しだと解決策にならない理由は、原因究明ができていないから。問題→原因→解決策という具合。表面上の事象を解決しても、原因が潰れない限り再発する。
  • 解決策は、実施可能なもの、継続可能なものでないと、効力が無い。机上の空論で終わらないためにも、シンプルで徐々に取り入れられそうなものから、という方法もある。
  • 痩せる、というワードに引っ張られずに、それを、体内から不要な蓄積物を除去する、と言い換えられるかどうか。
    • そもそも食べても吸収されない、という飛んだ発想をできるかどうか。
    • 時間軸も同時に考えて、長期的に効果があるもの、短期的に効果があるもの、とできるかどうか。
    • 途中、他にもありそうだけど今は思いつかないというものに関しては「???」としておく。
    • これも結局、太る、というプロセス、体内に不要な蓄積物が溜まっていくというプロセスを紐解いていく、という作業にほかならないし、溜まってしまったあとにどうするか、という時間軸を見れるかどうか、という部分でもある。
  • 財務分析も各項目をMECEに分けてつぶさにみていけば、どうして今の状態が生み出されているかがわかる。PLレベルでやるか、BSレベルまで含めてやるかで、事業としての厚みは変わってくるが。
  • 現象に対して対応してはいけない。現象を引き起こしている原因とその因果関係をロジックツリーであぶり出して、それを解決するようにする。
  • 採算性の合わない事業であっても、全体にもたらしているメリットなどを考えずに、切ってしまうと、実はその事業をやっていることで基礎技術が研鑽されていたりして、長期的に見ると、技術力が衰える可能性もあるので、対象の事象が影響しているであろう全要素を出し切ることが大切。世界の外にまで視野を広げて考えてみるのがよい。
    • 著者はこれをビジネスの因果律と呼んで、最重要視しているとのこと。
    • 納得。ストーリーとしての競争戦略も同じロジック。
    • 相互がどうやって関係していて、お互いどうやって高め合うようにできるかを考えることが大事だというスタンスでやっているから。

 

プロセス編

  • 2by2のマトリックスで二軸比較で可視化するとわかりやすい。
    • 二軸で分けるときには、その軸にはグラデーションがかかっているということを気をつけたい。
    • 右左ゾーンでゼロイチじゃなくて、軸なので、程度問題があるということ。(0.5,0.5)の対象の存在を忘れがち。
  • チャートで要素ごとに状態を比較するとPros,Consが出やすい。
    • 要素自体の漏れも気にしつつ。
  • で、大事なのは、どの要素がどういう理由で優先度高くなるか。Aをみて、そのAが満たされていなかったらアウト、というそういう条件(ノックアウトファクター)が何で、どうしてか、が大事。
    • 例として、ビジネスマンの価値を「やる気」と「能力」で分けたとき、「やる気」がノックアウトファクターで、これがないことが、「能力」ないことより優先する。
    • なぜなら「やる気」のあとに「能力」が開花するという時間軸で考える事ができるからである。
    • 「やる気」があればあるほど「能力」が開花しやすいという依存関係もある。
  • 利益額=(価格ーコスト)x販売量、なので、各々をコントロールできるか?が考えるべきポイント。
    • WTP(Willingness To Pay)は販売量引き上げ、価格引き上げ、両方にかかっている。
    • 販売量は、商品の知名度はたまた市場占有率を考えるのがベーシック。
  • フレームワークというものは、MECEとロジックツリーを活用しながら、都度こしらえるもの。
  • ファクトベースの検証がなされているか。Fact。想像や推論ではない。
    • 解決策に対して、仮説を立てて、それをファクトベースの検証にかけていく。
  • 戦略を評価する際に、ハード面、ソフト面で考慮すべきは以下。
    • 期待成果:デカイかどうか。
    • 投入資源:カネヒトモノがどのくらい必要か。
    • リスク:差別化、市場の読み。
    • 展開スピード:早いか。
    • 企業のスタイルと一致しているか。
    • トップの決意は同意はあるか。
    • 推進してくれる人がいるか。
  • 戦略を取捨選択する過程では、投入資源で制限をかけていることが多い。で、それはネガティブな除外方法だと思う。
    • 今一度本当にその制限を突破できないか考えてみる。お金と人って本当に確保できないの?とか。
    • 期待効果が小さいから、というのは、どうしようもない理由なので、改善しようがない気もする。
  • やる気が保てる(ソフトな部分、推進できるかとかに関係)かというのも実は大事で、継続可能なシステム、やる気がでて、パフォーマンスが最大化される目標設定って、ソフト面なのでぼんやり見逃されがちだからこそ、明文化して要素として意識していったほうが良い。
 

実践編

  • 競合をどこと想定するか。競合を考える上で、どのセグメントを押さえられると辛いかを考えると真の競合が見えてくる。
    • チャネルを押さえているところが真の競合かも知れないし、低コストで代替品を提供しているところが真の競合かも知れない。
  • 市場シェアは、顧客へのアクセス(カバー率)x競合勝率と見て、シェア低迷の原因が、カバー率と競合勝率のどちらにあるのかを考える。
  • 新しいことをはじめるときには、自社の強みをてこにする以外に選択肢がない。じゃなければその会社がやる意味がない。
  • 顧客(ユーザー)を行動別に細分化し、活用。違った施策を施工し、違った行動を取らせる。
    • 80%の怠け者ユーザーへのバックマージン減らした分を、20%のアクティブユーザーに報奨金として与えてアクティブ率を高める。
  • チャネルが成立してユーザーが集まると、次のステップとしてあれもこれもとなりがちだけど、よくよく考えてやらないと、パン屋さんが家庭用パン製造機を売っているという事態に陥りかねない。街の雑貨屋現象。保険のセールスが化粧品や金融商品やらを売り出して、特徴がなくなって、飽きられるというパターン。
    • これがなんでだめかというと、自社商品でお互いを食い合うということと、なんでもできる、という印象は、人の記憶に残りにくいのかなとも思う。手薄になるから、その商品を本気で売ってるところに勝てないレベルの中途半端な商品を出し、消費者の検討の俎上にすらあがらず、忘れられていくという。
  • できない、難しいということを徹底的に嫌がり、どうにかこうにか工夫して、どうにかしてやろうという力が重要。
  • 意地になるというか、裏をかいて発想して驚かせてやりたいという気持ち。
  • ない情報は頭で考えて作り出すというスタンス。
  • 全体の数字と、それを分割したサブカテゴリ的な数字を合計したものが一致するかをみれば、漏れがないかを確認できるという当たり前だけど、なるほどな技。
  • 市場の期待値と、こちら側から提供できている満足度のギャップが大きいと、市場自体は小さくてもチャンスになりうる。満たすべきギャップはニーズだからである。
  • キーパーソンを説得することが結局最後ボトルネックになるシーンがあって、そこも押さえておかないとビジネスってうまくいかないんだよなというエピソードがあった。
  • リーダーというか、意思決定者との握りというか。めんどくさいけど。というか、それを説得するロジックがあることが大事。ファクトとロジック。そしてそれを受け入れてくれる風土。人。
 

あとがき

  • (元も子もないが)大事なのは、とにかくよく考え、自己責任において自分の仮説を持って前向きに実行する力があるかどうか。
  • 相手をロジックでやり込めるのは目的じゃない。
 

その他・考え方のコツ

  • これは書籍には書いてなかったけど、
    • 理想状態はどういう状態かを、その場のイメージではなく、文字として表現する。
      • 例:XXというコミュニティ内でコメント機能が活発に利用されている。
    • で、今はどうしてそうなっていないかを考える。
    • 大事なのは、そういう状態(この例だとコメント機能が活発に利用されている状態)になるために、誰に何をしてもらったらいいか、そういう状態にするためにはどういうものをどういう状態で提供すればいいか、そういう状態がうまくいっているところはどうやって工夫していそうか、というのを考えること。
      • 例:コメントをする側の心理として、そもそもの場が過疎ってるとしにくいから、コメントが相対的に盛り上がっている場所へと誘導して、見かけ上の密度を高く見せることで、コメント利用のハードルを下げる。どういう人にどういうタイミングでどういう見せ方・誘導をしたら、理想状態が作り出せるかを考える。
      • 最後の最後に、機能や施策や実施に落とし込むところでアイデアの発想力が問われる気がしている。
    • これは川崎さんが、マンガが娯楽の上位に来ている人に、毎日、宣伝ツイートをしてもらうという行動を起こしてもらうことでNUUを稼ぐ、としたあの図がわかりやすい。
    • 行動を引き起こさせるというゴールが明確にもてている。
  • 関係ないけど、本文中にAmwayが出てきたので調べたら、Amwayの分析している人がいたけど、仮説と検証がファクトベースでできていそうだし、取れない情報も仮説立てて示唆だししてて、分析と考察として優れていたので。